🍓静かなる犯人でも触れましたが、筋・筋膜症候群には関連痛があります。
股関節周囲の筋肉が、その筋肉から離れた股関節周囲に痛みを出すことも関連痛のひとつです。
股関節周囲の筋肉がひざ痛や腰痛という形で現れることもあり、それも関連痛のひとつになります。
筋・筋膜症候群による関連痛について見てみましょう。
股関節周囲の筋肉の多くは、膝関節の下まで延びている筋肉が多いので、それだけでもひざ痛を起こすことにつながります。
更に、股関節周囲の筋肉からの関連痛として、お尻の横にある小殿筋は膝の外側(すねの外側まで)の痛みになることがあるし、お尻の奥にある梨状筋はももの裏から膝の痛みになることがあるし、鼠径部にある大腿筋膜張筋や腸腰筋はももの前の痛みになることがあります。
腰痛に関しても同様で、大腰筋はももの付け根から出て腰にくっ付きますので、それだけでも腰痛に関連します。
また、中殿筋の関連痛は腰痛と非常に関連性が高いです。
中殿筋の関連痛を見てみましょう。
この表からは、お尻の横にある中殿筋が筋・筋膜症候群になると、お尻の痛みだけでなく腰、腰の横、腰の下(尾てい骨)に関連痛を起こすことがわかります。
さらに、股関節痛の原因である股関節関節包からの関連痛も筋・筋膜症候群による関連痛と同様に股関節以外の場所に関連痛を起こすことがあります。
変形性股関節症になると、股関節以外の場所に痛みが広がることが多いのですが、それには股関節関節包の炎症や筋・筋膜症候群という筋肉の病気による関連痛が深く関係しているのです。
この関連痛が変形性股関節症の症状を複雑化し、治療を困難にしている原因のひとつです。
皆さんの中で、腰痛やひざ痛で悩んでいる方がいましたら、是非股関節周辺の筋肉をほぐしてみて頂きたいと思います。
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