股関節の中の組織について説明中です。
しばらく骨に関する話どすえ。
🍓骨の中の神経は非常に少ない。
骨の中に神経は存在しないという情報は非常に多いのですが、少ないながらに骨の中には痛みを感じる知覚神経は存在します。
骨の中の神経は非常に少ないので、骨自体が股関節痛に関与する確率は少ないと考えるのが常識でしょう。
関節包(股関節を包む袋)に存在する神経の1000分の1程度は骨の中にも神経は存在します。
また、少ないながらも骨の中を軟骨の下まで伸びた神経の35%ほどは軟骨の損傷を修復するために軟骨下の血管と共に、股関節関節面まで入り込むことは顕微鏡で確認されています。
従って、骨と骨が当たることで、股関節痛が起きる可能性はあります。
骨が当たって痛いという前提で考えた時、みなさんが悪い方の脚に体重をかけた時に、体重をかけるたびに骨と骨が当たり激痛が起こるはずです。
それも、歩く時の痛みは常時あり、しかも一定の痛みがあるはずです。
ところが、多くの患者の経過を見ていると、レントゲン写真では骨と骨が当たっていても痛くなく走れる方がいます。
また、歩く時の痛みも朝と夕方では大きく変化する方もいますし、昨日痛かったのに今日は痛くないという方も多く存在しました。
このような方の股関節痛の原因を、『骨と骨が当たるから痛い。』では説明できません。
私の経験では、圧倒的にこのようなケースが多いのです。
レントゲン写真だけで判断するのではなく、患者の動きを観察することで、股関節痛に骨はほとんど関係していないことがわかります。
皆さんの股関節痛は常に一定ですか?
また、レントゲン写真で骨と骨が当たっているように見えて、強い股関節痛を訴えていた方でも、時間と共に股関節痛が改善してくる方は多いです。
以上のようなケースを考えると、股関節痛の原因として骨の問題もあるかもしれませんが、ある一定の時期に限られ、神経の多い関節包が股関節痛に大いに関与すると考えた方が説明しやすくなります。
また、股関節痛の原因を考える時は、骨にも治る力があるという事実を考慮することも重要だということがわかります。
全てをふまえた上で、私は『骨は股関節痛に関係しない。』と言い続けています。
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